治験は、未来への、おくりもの

よくあるご質問

現在(げんざい)治療(ちりょう)してくれている担当医師(たんとういし)から「治験に参加してみませんか?」と言われましたが、何となく不安です。参加を(ことわ)っても今後の治療(ちりょう)影響(えいきょう)はありませんか?

はい、 大丈夫(だいじょうぶ)です。
従来(じゅうらい)通りの診察(しんさつ)を行いますので、ご安心ください。治験への参加は、(みな)さんの自由な意思で決めていただけます。患者(かんじゃ)さんに治験の説明なく、または説明はあっても患者(かんじゃ)さんが同意されていない場合、勝手に治験を開始することは法律(ほうりつ)(きん)じられております。また、医師(いし)やCRCが無理に参加をお願いすることも決してありません。治験にご参加いただけなかったからといって、(みな)さんが今後の治療(ちりょう)に何らかの不利益(ふりえき)(こうむ)ることはありませんよ。

同じ治験に参加している他の人に、 重大な副作用が出た場合教えてもらうことができますか?

はい、お知らせします。
治験中に重大な副作用などが起きた場合には、速やかに病院から製薬(せいやく)会社に連絡(れんらく)し、製薬(せいやく)会社から同じ治験を実施(じっし)しているすべての病院に連絡(れんらく)されます。また、治験を行う(さい)には、治験審査(しんさ)委員会という委員会が 内容(ないよう)を必ず審査(しんさ)して承諾(しょうだく)を出してますが、副作用の報告(ほうこく)もこの委員会に報告(ほうこく)され、治験を継続(けいぞく)するかやめるべきかの審査(しんさ)を行います。副作用の報告(ほうこく)を受けた 製薬(せいやく)会社は、重大な副作用の場合、定められた期限(きげん)内に厚生(こうせい)労働省に報告(ほうこく)し、必要な場合には治験の見直しを行います。

プライバシーは守られますか?

治験に参加する人のプライバシーや人権(じんけん)厳重(げんじゅう)に守られることが、医療(いりょう)医療(いりょう)機器等法やGCPなどの治験のルールによって定められています。
治験の結果は資料(しりょう)として利用されますが、参加した人の個人情報(こじんじょうほう)が公表されることはありません。また治験が正しく行われているかを(たし)かめるために、 製薬(せいやく)会社や厚生(こうせい)労働省が、カルテや検査(けんさ)データなどを確認(かくにん)することがありますが、その場合でもプライバシーは守られます。

外国で一般(いっぱん)に使われているくすりの中に
日本では使えないくすりがたくさんあるって本当ですか?

国によって使えるくすりの種類は(ちが)います。
特にアメリカをはじめとする先進(しょ)外国と比較(ひかく)すると、日本で使えるくすりが少ないという現状(げんじょう)があります。つまり、せっかく良いくすりがあっても、日本の患者(かんじゃ)さんに使えないということです。日本でも治験をする必要があります。
このような現状(げんじょう)改善(かいぜん)するために、国では治験の実施(じっし)体制(たいせい)(ととの)えたり、医薬品の開発をする人材育成にも力を入れ、病気で苦しむ人により良いくすりを一日も早く(とど)けようと努めています。この問題は国や 製薬(せいやく)会社だけでは解決(かいけつ)できません。(わたし)たち国民も問題意識(いしき)を持って取り組む必要があります。

治験が終わった後の治療(ちりょう)はどうなりますか?
治験薬は、治験が終わった後も使用できますか?

多くの場合、治験の終了(しゅうりょう)とともに治験薬の使用も終了(しゅうりょう)となり、その後は他の方法で治療(ちりょう)を行います。
(ただ)し、治験によっては、倫理的(りんりてき)配慮(はいりょ)から、国が(みと)めるまで使える場合もあります。)

研究に協力したら、長い期間、無料で
診察(しんさつ)を受けられるのですか?

いいえ、そんなことはありません。
臨床(りんしょう)研究にご協力いただいても、通常(つうじょう)診療(しんりょう)を受けるより余分(よぶん)に費用がかかることはありません。費用については説明文書に(くわ)しく書かれることになっていますので、説明を受けられる(さい)に研究者などにご質問(しつもん)ください。また、気になることがありましたら、いつでも研究の担当医師(たんとういし)やCRCにお聞きください。

どうして(わたし)が選ばれたのでしょうか?

研究にご協力いただきたい方の条件(じょうけん)に当てはまっていたからです。
治験では、より正確(せいかく)な結果が必要なため、試験ごとにご協力いただく患者(かんじゃ)さまの年齢(ねんれい)、病気の状態(じょうたい)合併症(がっぺいしょう)などについて基準(きじゅん)を決めています。
研究へのご協力をお願いするのは、基準(きじゅん)に当てはまっているからなのです。